昨日。

玄関の前で、ミューミャー。誰かが呼んでる・・・。

この声は、多分、ヴェガかしら?

行っていみると、ヴェガが小さなひな鳥を捕まえて持って来てた。

捕獲して、死んだひな鳥を持ってこられるのは、正直、ちょっと、辛い。でも、きいたことがある。捕獲した獲物を持って来てくれるのは、愛情表現や感謝だと。だから、ヴェガに「ありがとうね。すごいね。ありがとうね。お食べよ」と言った。

ヴェガは、ちょっと難しい気質。

リラのお母さんで、何年か前にリラたちが居た場所から少し離れた所に移動したようだった。それでも、リラとヴェガは互いに覚えていて、会っていたようだった。

S井さんの家の周りの猫たちの顔ぶれが変わったころに、ヴェガが現れた。舐め合っている、グルーミングし合っているリラとヴェガを見て、一緒にいさせてあげたいと思った。

リラはすでに私の家の前に餌をもらいに来るようになっていたので、ヴェガが玄関先に来るのには時間はかからなかった。だけど、警戒心が強いというより、ちょっと何かにおびえた感じのエネルギーというか。

わたしを睨む。睨むけど、あごの下をさすると、少し安心した顔をする。だけど、気を付けないとすぐに怒る。

ヴェガの体を触ると、怯えてる。そんなエネルギーを感じる。

何があったんだろう・・・。

人間に対する、警戒というか、不信というか、怯え。

それでも、私の家が気に入ってきているのか、私が外に出そうとすると、睨んでそこにいたがる。時々私の家の縁側で寝ている。すこしずつリラックスして、様子を見ながら、慣れてきているのだろうとは思っていた。

私の友達が家に来て鉢合わせると、2~3日来ない。

昨日のように、ミャーミャーとても強く私を呼ぶことは今までなかった。

だから、なにかを伝えたかったのだと思う。

その夜、ヴェガはいつもよりリラックスして、私の傍にいた。そばに寄ってきた。

体を触ると、いつも感じていた、怯えのようなエネルギーがあまりなく、バリヤーが取れた様な、少し安心したような、そんなエネルギーを感じた。

いつも餌以外では怖い顔しか撮れないヴェガの可愛い顔が撮れた。

その夜、縁側で少し眠ったら、また外に帰って行った。

まだ、多分、不安定だとは思う。それでも、一つの壁、バリヤーを解いてくれたような気がした。

この子に、何があったんだろう・・・。

野良猫の暮らし、野良猫の世界にどんなことがあるのか、私には解らない。

その夜、ねこはちのこはちが、「猫が獲物を持ってくるのは主への感謝の行動です」とSNSにコメントをくれた。